Linuxコマンド入門講座

黒い画面(ターミナル)を克服するための技術ガイド

現代のWeb開発やインフラ管理において、Linuxコマンドライン(CLI)の操作スキルは避けて通れない必須技術です。GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)が発展した現在でも、サーバーの設定、Gitによるバージョン管理、Dockerコンテナの操作など、現場では必ず「黒い画面」での操作が求められます。

この記事では、初心者が最初に覚えるべき基本的なコマンドから、システムを危険に晒しかねない注意すべきコマンドまで、実例を交えて解説します。

1. なぜコマンドラインが必要なのか

マウスでクリックするだけの操作は直感的ですが、自動化やリモート操作には不向きです。CLI(Command Line Interface)を使用することで、以下のようなメリットがあります。

2. 必須コマンド解説

ファイル操作の基本: ls, cd, mkdir

最も基本的な移動と確認のコマンドです。

$ ls -la  # ディレクトリの中身を隠しファイル含めて詳細表示
$ cd /var/www/html  # Webサーバーの公開ディレクトリへ移動
$ mkdir project_omega  # 新しいディレクトリを作成

管理者権限の行使: sudo

sudo (SuperUser DO) は、一般ユーザーが一時的に管理者(root)権限を借りてコマンドを実行するために使います。 パッケージのインストールやシステム設定ファイルの書き換えには必須です。

$ sudo apt update
$ sudo systemctl restart nginx

強力な権限を持つため、実行する内容を理解してからEnterキーを押す習慣をつけることが重要です。

権限の変更: chmod

Webサーバーを構築する際、頻繁に遭遇するのが「403 Forbidden」エラーです。これはファイルのパーミッション(権限)設定ミスが原因であることが多いです。

$ chmod 755 script.sh  # 所有者は読み書き実行、他は読み実行のみ
$ chmod 600 id_rsa     # 秘密鍵などは自分だけが読み書きできるようにする

3. 取り扱い注意!危険なコマンド

Linuxには、実行した瞬間にシステムを破壊してしまうコマンドも存在します。 特に有名なのが rm -rf です。

# 【警告】絶対に試さないでください
$ sudo rm -rf /

ルートディレクトリ(/)に対してこれを実行すると、OSを含む全てのファイルが消滅します。 実務では、rm コマンドを使う前に必ず ls で対象を確認するか、バックアップを取る癖をつけましょう。

4. ネットワーク調査: grep, nmap

ログ解析には grep が役立ちます。膨大なテキストから特定の文字列を検索します。

$ cat access.log | grep "404"

これにより、404エラーが発生しているアクセスログだけを抽出できます。パイプ(|)を使ってコマンドを組み合わせるのはLinuxの醍醐味です。

まとめ

黒い画面は最初は怖いかもしれませんが、習得すればコンピュータを自在に操ることができる強力なツールになります。 まずは基本的なファイル操作から始め、徐々にシェルスクリプトやサーバー構築へとステップアップしていきましょう。